フランス通信(177) 文月                 Paris, le 17/07/2020

*7月に、、( AU MOIS DE JUILLET,,,,,,)7月になりました、と云うより、いつの間にか7月になっていて、既に半ばを過ぎました。今日は何月何日?今日は何曜日?、、、外出も極めて少ない所為か、時間ばかりが早く過ぎていくようです。この機会に“整理整頓”と思い、始めてはみましたが、時には思い出に耽ってしまい、思うようには進まず、部屋の中は相変らずゴミの山です。天気は変化が激しく、ある日は陽光強く、日中の気温が30℃を超えたかと思えば、翌日はどんより曇って風もあり、気温は20℃に下がって寒い位、時には雨が降って、日本の梅雨期を思わせるやや蒸し暑い天気、、、そんな毎日にコロナ騒動は終わったのでは決してないのですが、世間はいつの間にか夏のヴァカンス期になり、全くいつも通りに駅や空港は混雑、高速道路は渋滞、それぞれに出掛けて行ったようです。そして714日の革命記念日(le Quatorze Juillet)「パリ祭」は、恒例の消防署のダンスパーティも無く、凱旋門のエトワール広場からシャンゼリゼ大通りを下る大掛かりなパレードも無く、コンコルド広場に設けた会場に、大統領夫妻と各閣僚を中心に、コロナ騒動に命がけで戦う医療関係者の代表を招いて感謝し、激励、それでも軍隊の行進だけは欠かさず、例年に比べれば地味な式典が執り行われました。夜になってエッフェル塔での花火大会や音楽会も人が大勢集まることを避ける為に周辺地域は封鎖して観客無し、テレビ中継のみで開かれました。コロナ禍で催事・祭事も中止や延期が続く中、エッフェル塔やルーヴル美術館、ディズニーランドも再開しましたが、ウイルスの勢いは鎮まることが無く、720日の月曜日からはホール、アーケード、ショッピング・モール等々公共の場の屋内でのマスクが義務付けられました。

*フランスで最も好まれる名前:( LES PRENOMS LES PLUS POPULAIRES EN FRANCE ) :昨年の9月より今日迄に全国の市役所に提出された出生届から最も人気ある名前の順位が国立統計経済研究所(INSEE :Institut national de la statistique et des études économiques)から発表されました。それによりますと、女の子の1位はエマ(Emma)2位ジャード(Jade)3位はルイーズ(Louise)、男の子はガブリエル(Gabriel)、ラファエル(Raphaël)、そしてレオ(Léo)、と

前年度と全く変わっていません。いずれにしても名前は短く、音のはっきりしたものが好まれ、1993年に法的規制が緩和されてからは、キリスト教以外のイスラム教等の宗教の聖人や賢人の名、地中海的、アングロ・サクソン的な名前も増え 女の子ではAssia,Luna,Léna,Mia,......Aで終わるもの、男の子ではLiam,Tom,Lenny, Soan或いはMohamed,Ali,Ismaël,等々ローマ字綴りでフランス語以外のアクセント記号の付かないものが受け付けられています。

*光の石切り場 ( CARRIERES DE LUMIERES ) : アヴィニョンから約25㎞、ブドウやオリーブの畑が続く道を進んでいくと、やがて巨石、奇岩むき出しの台地が見えてきます。プロヴァンス地方の景勝地“レ・ボー・ド・プロヴァンス”(Les Baux-de-Provence)です。村に入ると古い街並みが頂上の城址迄続き、其処ここから見える景色は正に絶景、、、しかし、この村の入り口から更に一山回り込んだ所には石切り場があり、19世紀にはアルミや鉄を含む鉱石が採れ、村の名を取って“ボーキサイト”(les Bauxite)と呼ばれ、当時のアルミ産業に大いに貢献していたのですが、20世紀に入って廃坑となり、そのままになっていたのを、ある日そこを訪れた写真家のアルベール・プレシィ(1914-1977)が、広大な石切り場の美しさに魅かれ、採石により出来た空間を舞台として数々の催事を企画・開催して大好評を得て、「イメージ大聖堂」(la Cathédrale d’Images)と名付けました。2006年にはセザンヌの没後100年の記念に“セザンヌ・カラー”(Couleurs Cézanne)2013年には”モネ・ルノワール・シャガール地中海の旅“(Monet,Renoir,Chagall,,,,Voyages en Méditerranée)と題して、暗くヒンヤリとした4000m2もの石切り場の天井から壁、地面に至るまで画家達の代表作の数々を光と色の映像とオーディオによる音のハーモニーで展開、見ている自分が、まるで絵画の中に浮き上がるかのような不思議な感覚を与えました。今回は”ダリ、終わりなき謎“(DALI, l’énigme sans fin)のテーマで大スペクタークルを拡げています。202113日迄 Carrières de Lumières, Route de Maillane,

13520 Les Baux-de-Provence (ご注意)コロナ禍により開催が中止又は延期されることがあります。

*「サ・エ・ラ」(続)コロナウイールス « Le coronavirus »(suite) : 71日現在、入院患者8536人(重症患者682人を含む)3月以来の死者29843人)-“マスク”= 普段からマスクの習慣が無いのですが、今は掛けてないと変な顔をされる程になりました、しかし鼻が高いからか、大きいからか、鼻にも色々な形があるからでしょう、話をするうちにずり落ちてきてしまい、手で押し上げたり、始めから鼻がすっかり外に出ている人も多く見かけます。マスクを掛けていないのでマイクを向ければ「マスクは嫌いだから、、、」とハッキリ返事をする人も居ます。今月20日からは公共の場、特に屋内では11歳以上の人は誰でもマスクが義務付けられますが、暑い夏にマスクは暑苦しい、息苦しいのも確かです。(710日現在、入院7062人(重症者496人)死者合計30004人(3万人を超える))、‐“カフェ・テラス”= カフェやレストランが規定距離を置いてテラス(主には歩道ですが)に客席を設けて営業が許可になり、今は屋内もよくなりましたが、これから夏はテラスの席に人気が集まります。しかし、店によっては歩道を大きく占領していたり、客だって勝手な座り方をして行儀のよくない人もあり、杖を頼りの盲目の人、車椅子の身障者、乳母車を押している人、大きな荷物を運ぶ人、、、等から通行し辛く、場合によっては一旦車道に下りなくてはならないので大変危険である、、等、大きなクレームが上がりました。(716日現在、入院6796人(重症481人)、死者合計30138人)、-“第二次感染の危険と気配”= 空気感染が話題に上がるようになった頃、恒例の音楽祭は各地それぞれに感染予防策を布いて行われましたが、パリのサン・マルタン運河沿いでは車の通行を止める程の人が集まり、交通整理に出動した警官達に「自由を奪う気か、、、」と抵抗したり、各地でのロック・コンサートには大勢の人がマスクも掛けずに唄い踊り、 ニースでの夏祭り« Mon été Nice »では口々に「もう4ヶ月近くも我慢を強いられているが、もう沢山、、、」と、狂ったように騒いで危険な状況であった為、“第二次感染”に対する警告が発せられました。« Protegez-vous,protegez les autres, afin de réduire le risque de transmission du coronavirus, évitez les rassemblements et les lieux fréquentés. » 「コロナウイルスの感染の危険を食い止める為、集まることを避け、人が頻繁に行き来する場所に行かない様に各人それぞれにご注意下さい。」

 

2020717Sainte Charlotte 日の出0607・日の入2146 天気:パリ朝夕15/日中28℃晴天、ニース朝夕21/日中26℃晴天、、、、、、「頬を染め恥ずかしそうに杏の実」(繁)